2010年10月28日

いじめと教師の対応

Twitterに下記のようなのを書いたのですが。

この表現は正論というか、非難するのであれば先生はいじめにどう対応しろって言うんだろ。いじめているやつに「やめろよ」とでも言えばやめると思っているのか? こういうのを叩く人に限って「いじめられるやつに原因~」とか的外れなことを言うw http://goo.gl/hhlp

ニュースはいじめ男児を学級通信で非難 2ちゃんでは教諭に共感相次ぐという記事
いや、ほんと、みんな教師に何求めてるのか、すごい気になる。
体罰も与えることもできないし、キツい表現使ってでもちょっとがつんと言わないといじめなんかなくならないですよ。
問題となった表現というのがこれ。
「言葉は悪いがバカなんじゃないかと思う。或は相当な心の病を抱えているとしか言いようがない」
確かに前置きしているように「言葉は悪い」けど「バカなんじゃないか」というのは的確な観察だと思うし、「相当な心の病」を抱えているという指摘はごもっとも。そもそも「○○菌」なんて人を呼ぶようないじめというのは陰湿なもので、やっている側に普通に注意してもそれこそ教師の目の見えないところで続けるようになります。そういう意味では表現はキツイにしても真正面に問題をスピーディーに表面化させたこの教師の対応はほめられるものだと思います。教師でもひどいのになると知っていながら無視したりするのもいますからね。
「インターネットでは、いじめの指導のことと表現のことを一緒に考えているのではないでしょうか。うちとしては、子どもを傷つけてしまう表現は、注意しなければいけないと考えています」(学校教育課)
そもそも、人をいじめている連中というのは多少傷つけられないと何が悪いのかもわからない。「子どもを傷つけてしまう表現」とか呑気なことを言っている間にいじめられている側はその数倍の苦痛を体験しているかもしれないし、下手すると自傷行為や自殺なんかにつながる問題です。それこそ程度によっては毎日死ぬ思いで学校に来ている場合もあることを認識しているのか。
本当にこういう悠長なことを言っている人は「いじめられる側にも問題があるから注意して対応しなければいけない」、そうでなければ朝会か何かで「いじめている人も悪いですが、それを無視している他のみんなも悪いです」などという意味不明なことを言うわけです。少なくとも集団で寄ってたかっていじめる日本のいじめは「いじめられる側にも問題がある」の論理は通用しませんし、後者はただの放任だと思います。(まわりの人も悪い、という論理はクラスにリーダーシップをとれる人がいれば自主的な浄化が機能する余地があるけど、特に学校環境なんかではリーダーってのは能力よりも人気なので、リーダー格の生徒もいじめに荷担している可能性が高い。)
昔ならともかく今はこういう場合、教師がとれる手段は非常に限られています。体罰はもちろんだめだし、普通に注意しても改善しないかもしれない(というより、この教師も日常的な注意はしていたでしょう)、親に連絡したところで「自分の子はいじめない」と考える親も多いし(こういう傾向は昔からありましたから、モンスターペアレンツが騒がれる今ではもっとひどくなっているでしょう)、いじめに関しては当事者ではない親が注意したところで親が見ていないところでいじめは継続します。
このケースでは名前は伏せて非難したということですから、この教師はいじめている生徒を名指しで晒し者にしたわけではなく、要は「いじめているやつは格好悪い」ということをわかりやすい表現で指し示しただけですよ。
表現について内部でどう話し合うかは別として、この教師が生徒やその親に対して謝罪するということであればそれは愚かな対応だと思います。

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